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美容師が独立する前に読むべき失敗事例

公開日: : ブログ, 独立 , , ,

今回のテーマは【美容師の独立】に関して。

昨今では、フリーランス美容師が増えてきていて「独立」というものの在り方が変わってきています。

既存の美容室のセット面一台を借りて自分のお客様を担当させてもらい、賃料としての場所代を支払う「面貸し」、

会社が「場所」と「集客」を提供し、業務提携している各フリーランス美容師がご来店したお客様を担当して、売上を規定の割合で按分する「業務委託」、

さらには「面貸し」スタイルのフリーランス美容師が、共同で使うための美容室である「シェアサロン」が登場するなど、独立の在り方だけでなく、美容師の【働き方】そのものも変わってきています。

そんな激動の美容業界で、今後どういった働き方をしていくか?というコンパスを持っていないと思わず道に迷ってしまうということが起こります。

 

独立とフリーランスの違い

まずはじめに、独立とフリーランスの違いは何か?というところなんですが、実はこの2つに違いはありません。

【独立】の仕方の中に、「起業」して組織で展開していくのか、「個人事業主」として活動していくのかの違いがあるだけです。

そして、【個人事業主】での働き方の中に、「店舗を構える」のか、「場所を借りる」のかという活動の仕方の違いが出てきていて、それが混同してしまっているだけなんです。

それをさらにややこしくさせてしまっているのが【業務委託】です。フリーランスの形として前途しましたが、実はこの業務委託は「形だけ」のフリーランスで、「独立」に含まれないというのが僕の見解。

なぜなら、「集客」を他者に依存しているからです。お客様にご来店いただけなければ美容師の仕事はありません。そして仕事を自分で取ってこれないのならばそれは独立とは呼べないのではないでしょうか。

残念ながら美容業界での業務委託というのは、出勤時間や休日を自分で自由に決めていい代わりに、会社が社会保険料を負担しなくて良い、程のいい【派遣社員】のようなもの。まぁ今時はバイトでも社会保険加入させるぐらいなんですけど。

これは、昔の美容業界が「師弟関係」で成り立ってきたために、組織としての運営に弱く、社会保険未加入のサロンが多かった問題の「抜け道」として業務委託サロンが筆頭したという図柄です。

こんなのは建築業界ではだいぶ昔から問題になっていることで、だいたいの職人さんが美容業界で言う“フリーランス”なわけなんですが「いやいやそれって社員さんだよね、ちゃんと社員雇用しないと公共事業させませんよ」っていうお国の方針まででてるのに、それを今更になって後追いしているっていう。

しかもその業務委託サロンは、外部からの参入してきているケースが多くて、僕たち美容師が培ってきた技術を外の人にうまく利用されて、業界内ですら循環させられていないっていうその悪循環。

こんなこと書くと怒られそうなんだけど、僕たち世代のみんなが目標にしてきた【独立】の形が気づかないうちに歪んじゃうのは残念です。

 

コンパスは持っているか?

“コンパスは持っているか?”これは最近当ブログで紹介させていただいた「人生の勝算」のフレーズを拝借させていただいてるんですが、独立とフリーランス、そして業務委託の違いさえ理解できずに事を起こすことは、コンパスも持たずにサンダルでジャングルに行くようなものです。

それは単なる自殺行為にしかなりません。もう一度、今の美容業界の流れと本質をよく見極めるところからはじめるべきです。

ロールプレイングゲームだってまず最初にすべきことは地図を見つけることです。その先に目指すものが業務委託サロンであれば、それはそれで良い選択であると思います。

ビジネスの観点から見ればよくできている仕組みですし、最終的には結局のところ適者生存。氷河期時代の頃から環境に適応できたものだけが生き残れる世の中です。

だからこそ大事なことは“コンパスを持っているか?”だと思います。失敗ならいくらしてもいい、だけど後悔だけはしない美容師人生にしたいですよね。

 

人を育てるか、こだわりを貫くか

少し話がそれてしまいましたが、独立した時に一番失敗するパターンがここです。

あなたなら「人を育てるか、こだわりを貫くか」という二択の問いにどう答えますか?

「自分ならどっちも取る」という方も多いと思いますが、実際はそういう人が一番失敗するんです。この問いには51%対49%でいいから最終的にどちらを優先するかを必ず決めなければいけません。

なぜなら、それが迷った時の自分の判断基準になるからです。

実際には両方を取ることは可能です。こだわりを貫いていてそれが求心力となって人が集まってくることもありますし、人を育てることに集中すれば自然に自分のこだわりを伝えることもできるようになります。

それが50%対50%の時だけは結局うまくいかない。

人を育てて組織として展開していくならば、自分の美容師としてのこだわりはどこかで諦めないといけないし、逆にこだわりを捨てられないのであれば、組織化していくことは諦めないといけない。

そのたった2%の違いを作れないから、「こんなはずじゃなかった」と感じる人が多いんだと思います。

 

それでも失敗はつきもの

僕の場合で言えば、独立した時からずっと明確に「組織で展開」していくことと、「人を育てる」ことに注力しています。

人を育てるということは、言い換えれば「個性を伸ばす」ということにつながっていくので、自分の接客や技術のこだわりを「押しつけ」てしまうとなかなかうまくいきません。かといって、甘やかしていても人は育ちません。

組織展開をしていく上でやはり一番難しいのがこの教育の部分だと思っていて、そこに時間を取られるようになると、一美容師としての仕事にこだわる時間を割かなければいけなくなります。

これは「自分の顧客様を大事にしたい」という思いで独立した人にはかなりストレスになると思います。だからこそ、最初にどちらを捨てるのか?を決めておくことがコンパスになります。

経営用語にトレードオフという言葉があるように、限られた資源や時間を使って運営をしていく中で、何かを重視するなら何かを犠牲にしなければいけない部分は必ず出てきます。

その経験をしていない人は、美容師としては一人前でも、リーダーとしては半人前。

もちろんどちらも大切なことで、完全には捨てられないというか、捨ててはいけないものなので、2%の覚悟をすることが大事です。その【捨てる覚悟】ができて初めて、どっちも取れる可能性を【拾う】ことができると思います。

それでも詰まるところは失敗はつきもので、失敗がなければノウハウも身につかないものだと思います。僕も独立してから多くの失敗をしてきました。大事なのは失敗から学ぶことと、失敗しても目的地を見失わないためのコンパスを持つことです。

そして、失敗に素早く対処するためには多くの失敗事例を知識として持っておくことが予防線になるのかなと。

 

独立初心者の失敗談と奮闘記

独立開業支援を手がけているビズナイズさんで、僕の独立してからの失敗事例をまとめたコラム「独立初心者の失敗談と奮闘記」を連載させていただいています。

僕が経験してきた失敗談はそちらに詳しくまとめているので是非一読していただければと思いますが、大まかな内容としては

  • 技術があればお客様はついてくるという勘違い
  • 独立前に勤めた店舗は業績不振によりことごとく閉店
  • 独立前の最高技術売上は100万円未満
  • 2ヶ月分の給料が一瞬でなくなった独立初月
  • 創業当初に必要になったのは戦略やアイディアではなく精神力
  • 決定的に異なる「先輩」と「使用者」
  • 10年間で初めて美容師をやめようと思った出来事

といったことをテーマに沿って毎回書き進めていきます。

まだ初稿が公開されたばかりですが、多くの方の予防線としてお役に立てていただければと思います。

 

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  • 株式会社プリュッシュ代表。 オーパーズグループにヘッドハンティングで招かれ、2014にJillhairをグループ店として出店。 スタッフ教育におけるマネジメント能力は社内外から高い評価を受けている。   個人事業主として雇用する面貸しサロンが増え、SNSを利用した個人での発信がより重要視されいく美容業界において、 あくまでも「チームサービス」にこだわりサロンマネジメントに取り組んでいる。   美容学生向けの「gricoエザキヨシタカとair木村直人のマルチバースオンラインスクール」にて講師としても活動中   友だち追加数      
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